후리가나로 읽는 일본 고전
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うまのあし
馬の脚
芥川 竜之介의 馬の脚(うまのあし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,968자 · 23화면
しかし彼等の生活も運命の支配に漏れる訣には行かない。運命はある真昼の午後、この平々凡々たる家庭生活の単調を一撃のもとにうち砕いた。三菱会社員忍野半三郎は脳溢血のために頓死したのである。
半三郎はやはりその午後にも東単牌楼の社の机にせっせと書類を調べていた。机を向かい合わせた同僚にも格別異状などは見えなかったそうである。が、一段落ついたと見え、巻煙草を口へ啣えたまま、マッチをすろうとする拍子に突然俯伏しになって死んでしまった。いかにもあっけない死にかたである。しかし世間は幸いにも死にかたには余り批評をしない。批評をするのは生きかただけである。半三郎もそのために格別非難を招かずにすんだ。いや、非難どころではない。上役や同僚は未亡人常子にいずれも深い同情を表した。
同仁病院長山井博士の診断に従えば、半三郎の死因は脳溢血である。が、半三郎自身は不幸にも脳溢血とは思っていない。第一死んだとも思っていない。ただいつか見たことのない事務室へ来たのに驚いている。――
事務室の窓かけは日の光の中にゆっくりと風に吹かれている。もっとも窓の外は何も見えない。事務室のまん中の大机には白い大掛児を着た支那人が二人、差し向かいに帳簿を検らべている。