후리가나로 읽는 일본 고전
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げかしつ
高野聖
泉 鏡花
泉 鏡花의 高野聖(げかしつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 51,264자 · 104화면
これなら馬は駈けますぜ」
御者はすでに着席して出発の用意せり。世話人は酒手を紙に包みて持ち行きつ。
「おい、若い衆さん、これは皆さんからの酒手だよ。六十六銭と五厘あるのだ。なにぶんひとつ奮発してね。頼むよ」
渠は気軽に御者の肩を拊きて、
「隊長、一晩遊べるぜ」
御者は流眄に紙包みを見遣りて空嘯きぬ。
「酒手で馬は動きません」
わずかに五銭六厘を懐にせる奴は驚きかつ惜しみて、有意的に御者の面を眺めたり。好意を無にせられたる世話人は腹立ちて、
「せっかく皆さんが下さるというのに、それじゃいらないんだね」
車は徐々として進行せり。
「戴く因縁がありませんから」
「そんな生意気なことを言うもんじゃない。骨折り賃だ。まあ野暮を言わずに取っときたまえてことさ」
六十六銭五厘はまさに御者のポケットに闖入せんとせり。渠は固く拒みて、
「思し召しはありがとうございますが、規定の賃銭のほかに骨折り賃を戴く理由がございません」
世話人は推し返されたる紙包みを持て扱いつつ、
「理由も糸瓜もあるものかな。お客が与るというんだから、取っといたらいいじゃないか。こういうものを貰って済まないと思ったら、一骨折って今の腕車を抽いてくれたまえな」