후리가나로 읽는 일본 고전
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まと
魔都
久生 十蘭
久生 十蘭의 魔都(まと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 293,999자 · 578화면
二十四、安南の国歌の事 並に真名古朗誦の事
「いくじなし、利いた風な真似をするな」
花を引き起して手早く帯をしめてやると、親鳥が雛を抱えるように、袖で、羽交の下へ入れて襖のところまで連れて行き、
「あとは、あたしが……」
婀娜に見得を切って、恩入れふかく、ポンと胸を叩いて見せた。
二十四、安南の国歌の事
並に真名古朗誦の事
これと同じころ、時刻でいえば午後七時半ごろ、顎に長い黒髯を貯えた一人の人物が日比谷公園へ入って来た。八ツ手の小径を伝って高みへ出ると、腕組みをしながら眼の下の噴水の池を眺めはじめる。
ふだんなら、寄り添った人影もチラチラ見えよう時刻だが、さすがに元旦からこんな処をうろつく者もないと見え、まだ宵の口ながら森閑と鎮まりかえり、池の汀のアーク灯ばかり徒らに皎々と冴えかえっている。噴水の鶴は寂然たる青銅の羽根を張り、天心に嘴を差しのばし、夜目にもしろい幽玄な水の穂をキラキラと夜空に噴き上げている。
件の人物は感に耐えぬようなようすでつくづくと噴水の鶴を眺めていたが、やがておし出すような声で、
「あの鶴が歌を唄ったというのだから、実に不思議なこともあればあるものだ。童話の世界でもあるまいし、青銅の鶴が鳴く筈などはないのだから、蓄音機でも仕込んだか、さもなくばラジオのようなものを装置したか、いずれその辺のところだろうと思うが、幸田社長にしろ