일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

まと

魔都

久生 十蘭

久生 十蘭의 魔都(まと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 293,999자 · 578화면

아오조라 문고

第二回

四、安南王の早業の事 並に証拠歴然の事

加十が肩を掴んで揺すぶって見ると、ぐにゃぐにゃするばかりでいっこうに手応えがない。クワッと見開いた眼玉の上に有明の月の影。すぐ傍らに家が一軒あるのだが、何しろ加十は狼狽しているものだからそれが眼に入らない。いきなり肩へ鶴子を引っ担ぐと一切夢中の態で小径を登って行く。

つい今し方まであんなにも陽気にはしゃいでいた松谷鶴子は、もう呼吸もせずに加十の肩の上でぐったりしている。それにしても加十が崖下まで下りて来る五、六分の間に、あの朽葉色の部屋では一体何が起ったというのであろう。

第二回

四、安南王の早業の事

並に証拠歴然の事

古市加十という夕陽新聞の雑誌記者が、大晦日の夜、銀座裏で異相の怪人物、実は御微行中の安南の国王、宗皇帝に逢遇し、手を携えて各所を酔遊してしたたか酩酊した末、勧誘されるままに赤坂山王台なるアパート有明荘に赴き、皇帝の愛人松谷阿鶴と三人で夜食を喰べ、午前四時ごろ其処を辞去してアパートの崖下の空地までやって来ると、突如高からぬ加十の鼻の先を掠めて落下して来たのは、風呂敷包みでもあるかと思いの外、今別れて来たばかりの松谷鶴子だった。前回はそれによって仰天した古市が、前後の思慮もなく鶴子を抱上げるといま来た道を引返す、というところで終りになっている。