일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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まと

魔都

久生 十蘭

久生 十蘭의 魔都(まと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 293,999자 · 578화면

아오조라 문고

然し、秀陳よりは年効のせいもあり、一方沈着なところもある人物なのだから、次のような理由で、これこそは宗竜王であると断案を下した。

そもそも自分が最初順化の宮殿で皇帝に拝謁した時、一介の商賈にすぎぬこの自分に、殿下はわざわざ手を差しのべて優渥なる握手を賜ったのである。ああ、なんという感激であったろう、されば、その故に、自分の掌は今もまざまざと当時の感触を記憶しているのであるが、今こうしてこの手を握ってみるところ、肉づきといい、握り工合といい、当時のそれと全く合致するので、この紳士が王様であるということは確信を持ってお答え申上げる事が出来るのであるといった。そういう奇妙な記憶力は決してないとはいわぬが、なにしろ独り合点なところが多くて、そのままに信用しにくい。

一同はだんだん焦立たしい気持になりかけているところへ、悪徳新聞の幸田節三が留置場から呼び込まれて来た。

ずり下りそうになったズボンを危なっかしく細紐で括り、日頃の辛辣な俤もなくして、いわば被告面ともいうべき卑屈な面をしながら、ぼんやりと屍体を眺めていたが、幸田は今日までの加十の活躍ぶりを知らぬものだから、この上等なタキシードを着、指に素敵もないダイヤモンドの指輪をはめ、広大な様子で寝そべっているこの紳士が、何故に古市加十であらねばならぬか判断に苦しむ