후리가나로 읽는 일본 고전
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なるとひちょう
鳴門秘帖(一)
吉川 英治
吉川 英治의 鳴門秘帖(一)(なるとひちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 262,100자 · 523화면
「決して、盗ッ人や騙りじゃございませぬ。どうかご安心なすって、その甲賀家のことについてご存じだけ、お聞かせなすって下さいませんか」
「いいえ、素姓の知れない者などと、めったな話はできません」
「じゃ、その身柄を正直に明かします。もし……御新造様、わっしはこれが本業なのでございます」と、内懐から抜いた紺房の十手を、そッと内儀の前に出して、虱しぼりの手拭をとった。
「まあ」と、内儀は十手を見て、いっそう気味悪そうな面持をした。とんだ屑屋を呼び入れてしまったと、今になって後悔する色がありありとみえる。
「ですが、決してこちらさまへ、ご迷惑をおかけ申しは致しません」と、髷からはずした手拭を折り畳んで、縁先へ腰を入れた男は、目明し万吉、彼であった。
「深い事情は申されませんが、わっしは大阪東奉行所の手先です。といっても内々は、少し道楽半分な目的に憂き身をやつしておるので……」出された茶を啜って、素姓を明かした目明し万吉。後は程のいいこしらえごとを口実に、近頃、絶家になってしまったという甲賀家の消息を根掘り葉掘り訊きはじめた。
禅定寺峠の上から、弦之丞と西東に立ち別れ、一足先に江戸へ入った万吉は、まだ何かの都合で、お千絵様にも会ってはいないらしかった。