후리가나로 읽는 일본 고전
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なるとひちょう
鳴門秘帖(一)
吉川 英治
吉川 英治의 鳴門秘帖(一)(なるとひちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 262,100자 · 523화면
近頃はだいぶ蘭薬流行であるようじゃな」
「いえ、なかなかもって、この処方は、手前の究学ではござりませぬ。大阪表におりました頃、しばらく一緒におりました、鳩渓平賀源内と申す男の秘とする処方で」
「ああ、源内であるか。なるほど、あれなら蘭学の方も詳しい筈じゃ。して、その源内は、ただ今どこにおろうな」
「いつか、殿にもお話しいたした通り、住吉村で別れまして以来、トンと音沙汰もござりませぬ」
住吉村と聞いた刹那に、お綱は初めて、アッと思い当った。今、左京之介輝高となれなれしく話している深編笠の侍――それは、自分がお十夜と一緒に、住吉村のぬきや屋敷にいた時、目明し万吉を救うべく、俵一八郎や源内と一緒に、不意に、そこを襲ってきた、もと天満与力の常木鴻山! おお、その鴻山に違いない。
どうしてあの常木鴻山が、この松平家にいるのであろう? イヤイヤ、そんなことよりは、知らぬこととはいえ、とんだ人のふところを狙ったものだ。天満の鴻山といえば、常木流の十手術にかけて天下に比のない人だとはお綱も噂を聞いている。
その人の懐へ手をかけたのだもの、捕まるのが当然であった。知って見れば、今さら身の毛がよだつ心地がする。