일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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なるとひちょう

鳴門秘帖(一)

吉川 英治

吉川 英治의 鳴門秘帖(一)(なるとひちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 262,100자 · 523화면

아오조라 문고

しかし、この訪れは、同じ意外でも、一刻前に来た周馬の訪れと違って、まことにうれしい邂逅である。

「まず、ともあれこちらへ」

と、炉べりにいざなってきたが、さて、渋茶をくんで出すいとまも惜しい。大阪以来のつもる話、江戸表へ来てからのこと……何から何を話していいやら。

一通りの話をきき、万吉の苦衷のある所に、鴻山もとくとうなずいて、次には、自分がここへ来るまでの経路を、飾り気なく物語った。

「この女に、ふところの金を掏られて、投げ十手を打ったのが、そちの居所を知る機縁となった。そこで一刻も早く、弦之丞殿へも会いたく存じたので、夜中を押してまいったのじゃ」

と、笑いながらでも、あの時のことを、あけすけにいわれた時には、見返りお綱、顔をまッ赤に染めて恥じ入った。

「いったん心を入れ代えるといっておきながら、面目のない訳ですけれど、それにも、こうした切ない事情があったんです」

偽らぬお綱のざんげ話にも、二人は強く心をうたれた。そこへ、足音しずかに、法月弦之丞が帰ってきた。

常にかわらぬ落ちつきようだ。

万吉もその様子を見てホッとしたが、ヒョイと見ると鼠甲斐絹の袖に、点々たる返り血の痕――。