후리가나로 읽는 일본 고전
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なるとひちょう
鳴門秘帖(三)
吉川 英治
吉川 英治의 鳴門秘帖(三)(なるとひちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 261,216자 · 521화면
「し、知らねエッ……」
「ちイッ、よウし!」
有村キッと唇を噛みしめた。
「天堂、天堂」
「はっ」
と、天堂一角、帆柱の裾からおどり出した。
ふたつのつづらへ眼を落して、有村、
「その一方を槍で探ってみい! この中にたしかにいる! 阿波へ抜乗りをせんとする生きものが」
「承りました」
というと天堂一角、かたわらにいる原士の手から槍を取って、黒樫の柄を低目に持ち、ずっと斜身になったかと思うと、ピウッと素ごきをくれてつづらの横へ穂先をつけた。
重い息づかいが流れるほか、船の中はヒッソリとしてしまった。誰の眼も空洞のようにそこへ気を奪われている。
遠い天星の青光りが、ギラッとつづらの側によれ合った。一方のつづらへは有村の剣! ひとつのほうへは天堂一角が、今にも突き出さんと撓め澄ます光鋩。
「松兵衛!」
「…………」
「新吉!」
「…………」
「面を上げてこの切ッ先をよッくみはっておれ! これでもなお梅渓家から預かったお品と申し張るかッ――ウウム!」といった声もろとも。
三位卿の剣は力まかせにつづらの蓋をブスッと貫いて切羽の辺まで突き通って行った。
同時に。
一方の槍は天堂の気合とともに走って、つづらの横を突き破り、深さ蛭巻の半ばまで入った。