후리가나로 읽는 일본 고전
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なるとひちょう
鳴門秘帖(三)
吉川 英治
吉川 英治의 鳴門秘帖(三)(なるとひちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 261,216자 · 521화면
健康とともに、強い希望の火が、かれの行く手によみがえってきていた。赫々としてきた。
潮音、海風、すべて討幕の声! そう胸を衝つのである。
炎日、灼土、すべて回天の熱! そう感じられてくるのである。
健康な心には、迷信の棲みうる闇はなかった。間者牢のことも俵一八郎の死も、阿波守の脳裏からいつか駆逐されて、その後には、ただ大きな望みだけが占めていた。
ことに。
もう五十日ほど前に、沼島の沖合で、法月弦之丞とお綱とが、暴風雨の狂瀾を目がけて身を躍らせたので、とうとう、それなり海のもくずになったであろうという三位卿の報告は、かれをして、ホッとした息をつかせたに違いない。
「幸先はよいぞ!」
阿波守の意気があがるとともに、出丸曲輪の工事は成り、石垣の普請は近く手を離れるばかり、火薬は硝薬庫にみち、兵船はそろい、家中の士気は揃ってくる。すべてが、不思議なほどトントン拍子に吉事を重ねてくる。
近くは、前もって盟約のある京の代表者、徳大寺家の密使をはじめ、加担の西国大名、筑後の柳川、大洲の加藤、金森、鍋島、そのほかの藩から、それぞれの使者が徳島城に集まって、幕府討て! 大義にくみせよ! の最後にして最初の狼火をあげる諜しあわせをすることになっている。