후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
おうがいのおもいで
鴎外の思い出
小金井 喜美子
小金井 喜美子의 鴎外の思い出(おうがいのおもいで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 127,675자 · 254화면
昭和三十年盛夏
小金井喜美子
くずもち
私が八つ位の時です。夏の事で、千住の家の奥庭の柿の花の頻りに降る下で、土いじりをして遊んでいました。お父さんは植木が好きで、かなり鉢数を持っていられました。買ったものはなく、何か由緒のあるものばかりで、往診に行った時、遠い山中で掘って来たとか、不治と思った患者が全快したお礼に持って来たとかいうようなので、目ぼしいのは、お邸の殿様からいただいた松の鉢植でした。あまり大きくないのですが、かなりの古木らしく、その幹はうねうねと曲っていました。殿様も初めは大切になさったのが、虫がついたか葉の色もわるくなったので、「これは不用だから持って行ったらどうか、医者の手腕でなおしたらよかろう」と、笑いながら下すったというのです。父は殿様の侍医をしていました。
尤も向島に住んでお出なのが、お年寄で食養生をなさるのに御不自由だというので、市中へお移りになるという噂がちらちらある頃でしたから、弱った植木などは、どうでもよかったのでしょう。
お父さんは大喜びで車で持って帰り、人にも聞いたり、自分でも種々工夫したり、その手入にかかっておりました。