일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

まど

鷹野つぎ――人と文学

鷹野 つぎ

鷹野 つぎ의 鷹野つぎ――人と文学(まど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,840자 · 43화면

아오조라 문고

草藪

附添婦と別れて一人のベッドに数日過した私は、一時多数病室に半月ほど過したのちまた転室した。今度は今までの南窓と対い合って眺められていた向う側の、平家建の二人詰の室のならんだ病棟だった。看護婦さんが寝台車を階段の下まで廻してくれ、それに見知りの附添婦さんなども来て手伝ってくれて、私の身のまわりの物を車に積んだ。最後に私は単衣に羽織を重ねて、片手にカーネーションの花瓶など持って仮住居のベッドの多数部屋を出たが、もう季節は七月近くに来ていた。

幾つも続いた共同病室の前の長い廊下をすぎて階下へ下りると、涼しい飲料水に感じるような、ひやりとした空気に私の身は包まれた。一年近く二階にばかり住んでいた私には、地に近く、花壇や植込を通うてくる風が、そんな風に清冽に感じられたのであった。

私は香ぐわしい空気を呼吸しながら、レントゲン室や、医務室の渡廊下を過ぎ左折して、しめやかな気の湛うている第二病棟の廊下を踏んだ。

今度の室は特殊有料者向きに設けられた八畳ほどの広さで、二つならんだベッドの間には衝立が境いしていた。私には窓が中庭に面した方のベッドに定められたが、床頭台の傍らには洋風の戸棚なども置かれ、病院用の器具も新らしくて、すべて立派な感じがした。