일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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たそがれのこくはく

黄昏の告白

浜尾 四郎

浜尾 四郎의 黄昏の告白(たそがれのこくはく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 20,453자 · 41화면

아오조라 문고

突然患者は目を開いた。

立てる男と視線がはっきりと衝突した。立てる医師はふと目をそらす。

患者が云う。

「山本、君一人か。」

医師にはこの質問の意味がはっきり判らなかった。

「え……?」

「この部屋には、今、君と僕と二人切りしかいないのか。」

「ああ、看護婦は階下へやった。用があったから。僕一人だよ。」

「そうか。」

患者はしばらく考えているようであったがふたたび目をとじた。医学士山本正雄は患者が続いて何か云うことを予期していた。しかし患者はふたたび死んだように沈黙した。

今度は医師が声をかけた。

「君、苦しくはないかね。」

「ああ……いや別段……」

ふたたび重苦しい沈黙が襲う。

日の光はしだいに薄れて、夜が近づく。

陰惨な静寂に、医学士山本正雄は堪えられぬもののように頭をかきむしった。

患者は大川竜太郎という有名な戯曲者である。彼はその二十七の年に処女作を発表し、当時の文壇のある大家にその才能を認められてから、がぜん有名になった。つづいて発表された第二、第三の諸作によって、彼は完全に文壇の寵児となり三十歳に達せざるに、社会はもはや彼が第一流の芸術家であることを認めないわけにはいかなかったのである。