후리가나로 읽는 일본 고전
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てらだとらひこ
黄道
和辻 哲郎
和辻 哲郎의 黄道(てらだとらひこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,971자 · 59화면
そこを火が越えて来ようとは誰も思わない。だから夕方になって掘り割を越えて来た火に追われて慌てて逃げ出すときには、やっと荷物を出すともう家に火がついているという始末であった。がそのときでも、堀二つを距てた築地の水交社までは火が来るとは思わず、銀座の多くの商店と共に持ち出した商品をそこへ運んだ。そうしてそこで焼かれてしまった。
誰もが大火の火熱によって数町先のものが焦げることや、大火の呼び起こす烈風がその方向を気ままに変えることや、又それが嵩じて貨車をも持ち上げるほどの大旋風となることなどを理解しなかった。本所で多数の人々が死んだのもその結果であろう。被服廠跡へ逃げろということは巡査が自転車でふれ歩いたと伝えられている。おそらくそれは事前においては何人も承認する適切な勧告であったに相違ない。しかし無数の木造家屋の燃え盛るあの大火熱にとっては、方三町ぐらいの空地や幅二町ぐらいの川はなんにもならなかった。たまたま本所に住んでいた人々は、この人間の無知の犠牲となったのであるが、焼けなかった山の手の人々もその無知においては変わりなかったのである。
このように人々は大異変の起こったことを最初に理解しなかったために、漸次大きい災害に巻き込まれていった。