후리가나로 읽는 일본 고전
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くろねことみ
黒猫十三
大倉 燁子
大倉 燁子의 黒猫十三(くろねことみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,366자 · 29화면
本庄は今までに、これほど怖しい魅力を有った女に出会った事はなかった。十三によって彼の魂には生涯消すことの出来ない、深い印象を与えられたと云ってもよかった。
敏感な宮岡警部は彼の心を見透したのだろう、訊きもしないのに、彼女について語るのだった。
「トミーと僕は母を異にしているんです。妹の母は西班牙人でした。もう亡くなりましたが。――複雑した家庭に産れたものですから、彼女も幼い時からいろいろ苦労しましてね、可哀想な女です。が、いつまでこんな生活もさせておけません、その内には良縁もあるだろうし。――」
と云いかけて、ふと気を変えて、
「しかし、トミーは迚も兄思いなんですよ。僕の仕事をよく助けてくれるんです。女は第六感の働くものですからね、随分役に立つ事があるんですよ。君もひとつ、妹と一緒に僕を助けて頂き度いんです」と改まった口調で云った後、急にまた嘲弄うように笑いかけて、
「その代り、特別を以って、昨夜の事は見逃して上げますよ。アハハハハハハッ」
本庄はちょっと面喰ったが、何だか非道く馬鹿にされたような気がして、不愉快だった。しかし、こっちに充分の弱味があるので、何とも云うことは出来ず、ただ苦笑したばかりだった。