일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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くろべきょうこく

黒部峡谷

木暮 理太郎

木暮 理太郎의 黒部峡谷(くろべきょうこく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,752자 · 26화면

아오조라 문고

二見温泉は黒薙の少し先で、同じく黒薙川の岸にあったものであるが、今は延長五千六百間の木樋を以て温泉を内山村に導き、愛本温泉の名で開業している。祖母谷温泉にも元は浴舎があったが、或年洪水に押倒されてから其儘になってしまった。

鐘釣温泉の湯舟は自然の岩洞である。湯は黒部川の左岸の岩壁の奥から滾々と湧き出している。それを天井の円く抉れた二坪足らずの岩の浴槽に導いて、人は岩を枕に或は岩に凭れて透明な湯につかっている。もう幾十年かの間幾千の人に使いふるされて、岩が都合よくすり減されている。全く自然の儘だ。赤裸の人と温泉とがうまく融合している。暗い地下の深所から湧き出した温泉は、人の肌を心地よく温め滑にすべって、役目を果したように徐ろに浴槽外へ溢れて行く。それを見ていると浴する人のない温泉は誠に気の毒なものであることを痛切に感ずる。この浴槽は大水が出ると埋まることがある。其時は待ち兼ねた浴客が集って、水が引くや否や中の土砂を浚い出すのである。浴槽の前の小屋ほどもある大きな根無し岩も、洪水の度に位置が変ることがあるという。然し温泉はいつも同じ場所から湧いている。