후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
つづみくらべ
鼓くらべ
山本 周五郎
山本 周五郎의 鼓くらべ(つづみくらべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,577자 · 18화면
お留伊は暫くして冷やかに云った。
「おまえ津幡の者ではないの、そうでしょう。津幡の能登屋から、なにか頼まれて来たのでしょう」
「わたくしは旅の者でございます」
「隠しても駄目、あたしは騙されやしないから」
「わたくしは旅の者でございます」
老人は病気でもあるとみえて、苦しそうに咳きこみながら云った。「……生まれは福井の御城下でございますが、ながいこと他国を流れ歩いて居りました。けれども、もう余命のない体でございますから、せめて先祖の地で死にたいと思って、帰る途中でございます」
「ではどうして福井へ行かないの、どうしてこの森本でぐずぐずしているの」
「持病の具合が思わしくないので、宿はずれの宿にもう半月ほども泊って居ります……一日も早く帰りたいとは存じますが、帰っても親類縁者の頼るところはなし。いや!」
老人は急に灰色の頭を左右に振った。
「こんな話はなんの興もございません。本当になんの興もございません……。それよりもお嬢さま、今まで通りこの老人に、お庭の隅からお手並を聴かせてやって頂きとう存じます」
「いつ頃から此処へ来はじめたのだえ」
お留伊は疑の解けた声音で云った。