후리가나로 읽는 일본 고전
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あすなろう
あすなろう
山本 周五郎
山本 周五郎의 あすなろう을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 19,925자 · 41화면
「いやなやつだな、おめえは」
「松あにいは知らねえか」
「おれは文次ってんだ」と年上の男が云った、「なにを聞き違えたか知らねえが、名まえは文次ってんだから覚えといてくれ」
「おかしいな」と若いほうが云った、「初めにおれが政だと名のったら、あにいは慥か」
「文次だ」と彼は押っかぶせるように云った、「職は指物師、名めえは文次、わかったか」
「わかったよ」と政は頷いた。
「それで」と文次が促した、「おれがなにを知らねえって」
「なんだっけ、ああ――」政は一と口啜ると、飯台へ片肘を突き、文次を斜から見あげるようにして云った、「あにいは小さいじぶん、女の子にちょっかいをだされたことがねえかっていうんだ」
「ねえな」と文次は答えた、「おれのほうから乱暴をして泣かしたことはあるが、女の子にちょっかいをだされたなんて覚えはねえ」
「おれは幾たびもあるんだ、いちばん初めは四つの年だ」彼は追憶を舐めるような口ぶりで云った、「相手は同じ町内の娘で、年は六つか七つだったろう、増上寺の境内へ遊びにいって、竹やぶの中で仰向きにされて押っぺされた、そのとき背中で竹の枯葉がごそごそ鳴った