후리가나로 읽는 일본 고전
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おしゃれどうじ
おしゃれ童子
太宰 治의 おしゃれ童子(おしゃれどうじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,978자 · 12화면
お洒落の暗黒時代が、それから永いことつづきました。そうして、間もなく少年は、左翼思想をさえ裏切りました。卑劣漢の焼印を、自分で自分の額に押したのでした。お洒落の暗黒時代というよりは、心の暗黒時代が、十年後のいまに至るまで、つづいています。少年も、もう、いまでは鬚の剃り跡の青い大人になって、デカダン小説と人に曲解されている、けれども彼自身は、決してそうではないと信じている悲しい小説を書いて、細々と世を渡って居ります。昨年まずしい恋人が、できて、時々逢いに行くのに、ふっと昔のお洒落の本能が、よみがえり、けれども今となっては、あの、やさしい嫂にたのむことも、できなくなっているし、思うようにお金使って服装ととのえるなぞ、とても不可能なことなのでした。普段着いちまい在るきりで、他には、足袋の片一方さえ無い仕末でした。よほど落ちぶれて、困窮しているものと見えます。もともと、お洒落な子だったのですし、洗いざらしの浴衣に、千切れた兵古帯ぐるぐる巻きにして恋人に逢うくらいだったら、死んだほうがいいと思いました。さんざ思い迷って、決意しました。借衣であります。お金を借りるときよりも、着物を借りる時のほうが、十倍くるしいものであること、ご存じですか。