후리가나로 읽는 일본 고전
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おれのにょうぼう
おれの女房
山本 周五郎
山本 周五郎의 おれの女房(おれのにょうぼう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,296자 · 46화면
「たまには女が楽しむのもいいさ、女だけで飲んだり食ったり、唄ったり踊ったりも結構だ、ときにはそうやって世帯の苦労を忘れるがいいさ、構やしねえけれども、それにしてもほどてえものがあらあ」
五兵衛が盤をねめまわしながら云った。
「先生の絵が売れて、思いがけない金がへえったとかいうこったが、それにはまあ先生も二日三日お帰りんならねえ、なげえことむしゃくしゃしてもいたこったろうが、――いくらなんにしたって、お留守にあの騒ぎてえなあ乱暴だ、あたしあ古くせえ人間だから、どんなわけがあるからってあんななあ嫌えですよ」
又五郎はどう挨拶のしようもなく、茶碗で手を温ためながら、黙って頭を垂れていた。しかし五兵衛の「絵が売れた」という言葉にはどきっとした。売るような絵は一枚もない筈である、売るにも売らぬにも、このところずっと絵らしいものを描いていないのである。
――なにをどうしたのだろう。
彼は天床を見あげた、そのとたんにふっと思い出したのは、阿波屋に頼まれて、描きかけのまま納戸へ入れておいた絵のことだった。
――しかしまさか、まさかあれを……。
お石は彼の気性を知っている、どんなに困っても、自分で気にいらない絵は決して売らない。