일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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けむりをはかぬえんとつ

けむりを吐かぬ煙突

夢野 久作

夢野 久作의 けむりを吐かぬ煙突(けむりをはかぬえんとつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,836자 · 28화면

아오조라 문고

ストーブの火気抜ならば立派な化粧煉瓦と対のものが、玄関に向って右手の室の壁にチャント附いている。又、普通の意味の通気筒ならばモット手軽い、品のいい、理想的のものがイクラでも在る。台所も電気と瓦斯だけで片付けているに違いないのに、何の目的でコンナ殺風景なものをオッ立てたのであろう……なぞと考えれば考える程、私は不思議でたまらなくなって来た。一度室内に忍び込んで、様子を見てやろうか……と思った事も、何度あるかわからなかった。

ところが又、そのうちに一年も経ってその煙突に火の気が通らない証拠に、何とかいう葉の大きい蔓草が、根元の方からグングン這い登り始めた。その蔓草は麹町区内のC国公使館の壁を包んでいるのと同じ外国種の見事なものであったが、生長が馬鹿に早いらしく、二夏ばかり過すうちに絶頂の避雷針の処まで捲き上げてしまって、房々と垂れ下る位になった。すると又それに連れて図書館の外側の手入れが不充分になったらしく、スレート屋根の上にタンポポだのペンペン草だのがチラチラと生え始めた。緑色の鉄のブラインドには赤錆が吹き始めた。それにつれて煙突を登り詰めた蔓草が今度は横に手を伸ばしはじめて、二年も経つうちには殆んど図書館の半分以上を包んでしまった。