후리가나로 읽는 일본 고전
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さようなら
さようなら
田中 英光
田中 英光의 さようなら을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 22,251자 · 44화면
を叫び、瀕死の重傷の場合は弱々しく、「お母さん。さようなら」とだけ呟くのを眺め、ぼくには奇妙な笑いと怒りを同時に感ずる苦しさがあった。
前述の岡田という初年兵。彼の父は京都の美術商で、ニュウヨウクにも支店があり、彼は独りだけの男の子として愛せられ、父に連れられアメリカに遊びにいった思い出もあり、京大のラグビイ選手として抜群の体力や明晢な頭脳にも恵まれていたのが、前線の惨忍な厳しい雰囲気になじめず、見ている間に痩せおとろえ精神まで異常に衰弱していった。ぼくは終始、自分の後輩のような親愛感で行軍の時も岡田と並んで歩き、学生時代の楽しい追憶を、ヤキモチ焼きの髭ッ面の分隊長から、「煩さいぞッ」と呶鳴られるほど声高に語り止めなかったのが、段々、人を殺したり殺されたりの血腥ぐさい禁欲耐忍の日々が続く中、岡田がぼくに返事さえ云い渋るほど無口になってゆくのに気づいた。
そんな岡田はある朝、前の野営地に自分の飯盒をおき忘れ、分隊長に両ビンタを食い、その昼、みんなの食事をぼんやり眺めさせられるような刑罰を受けた。翌朝、岡田はまた防毒面に雑嚢をなくしているのを分隊長に発見され、銃床で思いっきり尻ぺたをこづかれ、六尺豊かの大男が鼠のようにキュウキュウ泣いていた。