후리가나로 읽는 일본 고전
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さるかにかっせんとももたろう
さるかに合戦と桃太郎
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 さるかに合戦と桃太郎(さるかにかっせんとももたろう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,885자 · 6화면
それをいいかげんなほんの一面的なやぶにらみの注解をつけて片付けてしまうのではせっかくのおとぎ話も全く台無しになってしまう。
おとぎ話はおとぎ話でよいのである。
おとぎ話は物理学の教科書と同じく石が上から下へ落ちるという事実を教える。善くても悪くても落ちる石は下へ落ちて、上へは落ちない。この事実をどう利用するかはそれは利用する人の勝手になる。これを利用して米をつくこともできるが、また人殺しをすることもできるのである。重力の講義をする物理学の先生が、重力は時々人殺しをする不都合なものであると言って生徒を訓戒したらそれは滑稽を通り越してしまった狂気の沙汰であろう。しかし、おとぎ話に下手な評注を加えるのはほとんどこれに類した滑稽に堕しうる可能性がある。
これに関連して思うことは今日の普通教育のしかたに共通した一種の器械的な形式主義がありはしないかということである。昔の小学校の先生などとちがってあまりに立派な教育者としての素養があり過ぎるために、またその上に文部省の監督があまりに行き届き過ぎるために教場における授業が窮屈で煩瑣な鋳型にはいってしまって、その結果は自由に広大であるべきものを極端に制限してしまっているのではないかという疑いがある。