후리가나로 읽는 일본 고전
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しじみがし
しじみ河岸
山本 周五郎
山本 周五郎의 しじみ河岸(しじみがし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,438자 · 51화면
「いやなことを云って済まなかった、勘弁してくれ」
律之助は微笑しながら云った。
お絹を牢へ戻し、帯刀に礼を述べてから、律之助は南の役所へ帰った。そうして、卯之吉の検死書(傷の見取図が付いている)をしらべ、それから倉へいって、兇器の短刀をしらべた。それは白鞘の九寸五分で、近くの路上に落ちていたという鞘には、乾いた土がこびり着いていた。中身は血のりがついたままなので、むろん鞘におさめてはなかった。なかごを見るほどの品ではない、しかしどうやら脇差をちぢめたあげものらしい、それが彼の注意をひいた。高価な品ではないが「あげもの」ということが仔細ありげに思われた。
翌日、彼は蜆河岸へいった。
永代橋を渡って深川に入り、上ノ橋から堀ぞいにゆくと、寺町を過ぎて蛤町、冬木町と続いている。蛤町には井伊家の別邸があるが、その地はずれから冬木町へかけて、河岸通りも裏もひどく荒廃した、うらさびれたけしきであった。寺町と蛤町の角に、三棟の土蔵の付いた大きな商家がある、店先の暖簾に「相模屋」と出ているが、これがこの辺一帯の地主であり、家主であり、質両替を営んでいる店だろう。土蔵造りの店のうしろに、住居らしい二階建の家が見え、まわした黒板塀をぬいて、赤松の枝がのびていた。