후리가나로 읽는 일본 고전
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だいこん
だいこん
久生 十蘭
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N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 153,732자 · 303화면
1 花のワルツ(〈ファウスト〉より)
2 西風に寄す
3 遠い舞踏会の響き
4 青いダニューブ
5 ワルツへの誘い
6 ……
第二部
11 露台の下で
12 長い船路の終り
水兵さんが大勢出てきた。ハンドレールのところにならんでニコニコ笑っている。〈花のワルツ〉がはじまった。タンゴにも、ブルースにも、パネムにも、ゾンビイにも、リンディ・ホップにもない、ワルツだけがもつあの明るい浮きうきした楽しさで、身体が椅子から離れてひとりでに舞いだして行きそうだった。
ゲエテ艦長と珠子さん、副長と鎮子さん、水雷長と山チイ……みなさんがきれいな踊りかたをしながらオゥニングから陽のさすほうへ出て行く。南瓜親爺の砲術長がやってきた。
「ひとつおねがいしますかな」
山チイがヒストリカル・イヴェントといったのはほんとうだ。日本の港の、日本の軍艦の上で、日本の軍楽隊でワルツを踊るなんてことはもう永久にない。あたしが快活にいった。
「あなたロンドンにいらしたのね」
「付武官でね。どうしてわかります」
「あなたのワルツはエジタシオンというアングロサクソンだけの踊りかたよ」
「なるほど。それにしても、遠いむかしの話ですよ」