후리가나로 읽는 일본 고전
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きつねつき
ちくま日本文学012 中島敦
中島 敦의 ちくま日本文学012 中島敦(きつねつき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,136자 · 19화면
捜索を始めてから何日目かのある午後、パリスカスは、たった一人で、ある非常に古そうな地下の墓室の中に立っていた。いつ、同僚や部下と、はぐれてしまったものか、この墓は市のどの方角に当るものか、それらは、まるで判らない。とにかく、いつもの夢想から醒めて、ひょいと気が付いてみたら、たった一人で古い墓室の薄暗がりの中にいた、というより外はない。
眼が暗さに慣れるにつれ、中に散乱した彫像、器具の類や、周囲の浮彫、壁画などが、ぼうっと眼前に浮上って来た。棺は蓋を取られたまま投出され、埴輪人形の首が二つ三つ、傍にころがっている。既に他の波斯兵の掠奪にあった後であることは、一見して明らかである。古い埃のにおいが冷たく鼻を襲う。闇の奥から、大きな鷹頭神の立像が、硬い表情でこちらを覗いている。近くの壁画を見れば、豺や鰐や青鷺などの奇怪な動物の頭をつけた神々の憂鬱な行列である。顔も胴もない巨きな眼が一つ、細長い足と手とを生やして、その行列に加わっている。
パリスカスはほとんど無意識に足を運ばせて奥へ進んだ。五六歩行くと、彼は躓いた。見ると、足許に木乃伊がころがっている。