일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

しゅんきんしょう

ちくま日本文学014 谷崎潤一郎

谷崎 潤一郎

谷崎 潤一郎의 ちくま日本文学014 谷崎潤一郎(しゅんきんしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,196자 · 169화면

아오조라 문고

あの場面は妹背山の劇の中でも童話的の色彩のゆたかなところだから、少年の心に強く沁み込んでいたのであろう、そのおり母の言葉を聞くと、「ああ、あれがその妹背山か」と思い、今でもあのほとりへ行けば久我之助やあの乙女に遇えるような、子供らしい空想に耽ったものだが、以来、私はこの橋の上の景色を忘れずにいて、ふとした時になつかしく想い出すのである。それで二十一か二の歳の春、二度目に吉野へ来た時にも、再びこの橋の欄干に靠れ、亡くなった母を偲びながら川上の方を見入ったことがあった。川はちょうどこの吉野山の麓あたりからやや打ち展けた平野に注ぐので、水勢の激しい渓流の趣が、「山なき国を流れけり」と云うのんびりとした姿に変りかけている。そして上流の左の岸に上市の町が、うしろに山を背負い、前に水を控えたひとすじみちの街道に、屋根の低い、まだらに白壁の点綴する素朴な田舎家の集団を成しているのが見える。

私は今、その六田の橋の袂を素通りして、二股の道を左へ、いつも川下から眺めてばかりいた妹背山のある方へ取った。街道は川の岸を縫うて真っ真ぐに伸び、みたところ平坦な、楽な道であるが、上市から宮滝、国栖、大滝、迫、柏木を経て、次第に奥吉野の山深く分け入り、吉野川の源流に達して大和と紀井の分水嶺を超え、ついには熊野浦へ出るのだと云う。