후리가나로 읽는 일본 고전
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しゅんきんしょう
ちくま日本文学014 谷崎潤一郎
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 ちくま日本文学014 谷崎潤一郎(しゅんきんしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,196자 · 169화면
と、二十行にも亘って書いていることである。津村はこれによって、母の生家が紙すきを業としていたのを知り得た。それから母の家族の中に、姉か妹であるらしい「おりと」と云う婦人のあることが分った。なおその外に「おえい」と云う婦人も見えて、「おえいは日々雪のつもる山に葛をほりに行き候みなしてかせぎためろぎん出来候えば其身にあいに参り候たのしみいてくれられよ」とあって、「子をおもうおやの心はやみ故にくらがり峠のかたぞこいしき」と、最後に和歌が記されていた。
この歌の中にある「くらがり峠」と云う所は、大阪から大和へ越える街道にあって、汽車がなかった時代には皆その峠を越えたのである。峠の頂上に何とか云う寺があり、そこがほととぎすの名所になっていたから、津村も一度中学時代に行ったことがあったが、たしか六月頃のある夜の、まだ明けきらぬうちに山へかかって、寺でひと休みしていると、暁の四時か五時頃だったろう、障子の外がほんのり白み初めたと思ったら、どこかうしろの山の方で、不意に一と声ほととぎすが啼いた。するとつづいて、その同じ鳥か、別なほととぎすか、二た声も三声も、―――しまいには珍しくもなくなったほど啼きしきった。