일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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つゆのあとさき

つゆのあとさき

永井 荷風

永井 荷風의 つゆのあとさき을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 74,725자 · 148화면

아오조라 문고

した事があるといって、「あっちへ行ってから書物の事で何かわからない事があったら遠慮なく手紙で問合せるがよい。」というような次第であった。鶴子はいよいよ門出の幸あるを喜び、夏の夕陽のまだ照り輝いている中、急いで家へ帰り良人の承諾を求めようと思うと、良人は既に外出した後で、その夜十二時近くなってからいつものように今夜は晩くなるから先へ寝てくれるようにとの事であった。仕様がないので、鶴子はその夜は先に寝て、翌朝は良人の起るまで待っているわけにも行かないところから、マダム、シュールから依頼された用事のある事だけを一筆認めて、再びホテルへ出かけた。マダムは次の日に京都へ往き奈良に遊び、二、三日長崎に滞在して神戸に立戻って便船を待つつもりであるから、その日までに仕度をしてその地のホテルへ来てくれるようにと、日割を明細に書いて見せてくれた。そして鶴子が旅行免状の事は至急運びがつくように大使館から直接その筋の役所へ交渉してもらう手筈だという事であった。

鶴子が良人に逢って始めて洋行の事を打明けたのは次の夜も世間は既に寝静った頃であった。進はどこかで飲んで来た酒の酔も一時に醒めるほど驚いたらしいのを、わざとさり気なく、