후리가나로 읽는 일본 고전
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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
大阪 圭吉의 とむらい機関車(とむらいきかんしゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 186,729자 · 371화면
なぞと無謀な言葉を浴せるようになると、側に見ていた看護人や女中達は患者よりも院長のほうに不安を覚えて、そっと眼を見交わしては苦い顔をするのだった。けれどもそんな時患者の方は、急に口をつぐんでいつも教えられたように院長の言葉を聞分けようとでもするのか、妙な上眼を使いながらのそりのそりと尻込みするのだった。
三人の患者は三人とも中年の男で、むろんそれぞれ本名があるのだが、ここでは特別な呼名をつけられていた。即ち「トントン」と云うのは一号室の男で、毎日病室の窓によりかかっては、火葬場へ行く自動車の行列を眺めたり、電柱の鴉を見詰めたりしながら、絶えず右足の爪先で前の羽目板をトントンと叩く癖を持っていた。この癖は非常に執拗で、だから「トントン」のいつも立っている窓の下の畳の一部は、トントンとやる度毎の足裏の摩擦でガサガサに逆毛立ち、薬研のように穿くれていた。
二号室の男は、(断って置くが、患者が少くなってから各室に散在していた三人の狂人は、なにかと看護の便宜上最も母屋に近い、一、二、三号室に纏めて移され、四号室から残りの十二号室までは全部空室になっていたのだ。