후리가나로 읽는 일본 고전
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なつかしまれたひと
なつかしまれた人
小川 未明
小川 未明의 なつかしまれた人(なつかしまれたひと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N3. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N3 · 중급 · 신자체·신가나 · 5,245자 · 11화면
もう、やがて春になろうとしていたが、まだ寒い風が、野や、林を吹いていました。雲切れのした、でこぼこのある田舎道を貨物自動車は、ちょうど酔っぱらいの人の足どりのように、躍りながら、ガタビシといわせて走っていたのでした。たぶん、ある家の引っ越しででもあるとみえます。車台の上では、机が、いまにも道端へ飛び出しそうになるかと思うと、箱が、いまにも転げて落ちはしないかと見られましたが、それでも、それらは、車にしがみついて乗せられたまま走っていました。ちょうど、そのとき、なにかしらない別のものが、道の上に落ちたのです。自動車は、そんなことには気づかず、そのまま走り過ぎてしまいました。そして、さびしい道には、だれも見ているものはありませんでした。
車の上から、落ちたものは、勘太じいさんの会社を出るときまで身につけていた、半纒と股引きと帽子でありました。おじいさんが、ひとまとめにして、荷の上に乗せておいたのが、そのまま走り出して、ついに振り落とされたのであります。
日暮れ方を告げるからすが、あちらの林の方で鳴いていました。
町の会社では、その後、みんなが思い出しては、勘太じいさんは、どうしたであろうとうわさしましたけれど、おじいさんからは、そののち、なんのたよりもなかったのです。