후리가나로 읽는 일본 고전
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ひとごろし
ひとごろし
山本 周五郎
山本 周五郎의 ひとごろし을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 22,607자 · 45화면
これを見ろと云って、脇に置いてあった奉書の包みを取って渡した。その表には「上意討之趣意」とあり、中には仁藤昂軒の罪状と、討手役双子六兵衛に便宜を与えてくれるように、ということが藩公の名でしたためてあった。藩公の名には墨印と花押がしるされているし、宛名のところには「道次諸藩御老職中」と書いてあった。かねは顔色を変えた。
「仁藤とは」とかねは兄に問いかけた、「あのお抱え武芸者の仁藤五郎太夫という人のことですか」
「そうだ、それに書いてあるとおり」と六兵衛は裸になりながら答えた、「あの仁藤昂軒だ、着物を出してくれ」
「とんでもない」かねはふるえだした、「やめて下さいそんなばかなこと、あの人は剣術と槍の名人だというではありませんか」
六兵衛はそう聞くなり両手で耳を塞ぎ、悲鳴をあげるような声で「着物を出してくれ、旅支度をいそいでくれ」と叫び、風呂舎のほうへ走り去った。かねはそのあとを追ってゆき、やめて下さいと哀願した。相手は名人といわれる武芸者、あなたは剣術の稽古もろくにしたことがない。返り討になるのは知れきっているし、そうなれば双子の家名も絶えてしまうだろう。