일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひとでなし

ひとでなし

山本 周五郎

山本 周五郎의 ひとでなし을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 18,484자 · 38화면

아오조라 문고

痩せた男は喉で笑った。しかし相手が気づくまえに笑いやめ、あっさりした調子で訊き返した、「自分のことのようによろこんで褒めたって、なにをどうよろこんで褒めたんだ」

大きいほうの男はちょっと黙っていた。

「あの店は五年まえに始めたんだそうだ、堀留の津ノ正という、袋物屋の主人の世話だそうだが」

「そいつはわかってる」

「縹緻もいいし気だてもやさしい、店も繁昌して馴染の客もたくさん付いた、だが五年このかた浮いた話はいちどもない、津ノ正は五日にいちどぐらいの割で来るが、これも店で飲んで帰るだけで、奥へあがるとか、人眼を忍んで逢う、などということは決してなかった、それが、――」と云いかけて、彼は伴れのほうを見た、「おい、こいつはよそう、おらあ女にかかりあうのは気がすすまねえ」

「おめえ忘れたんだな」と痩せた男が沈んだ声で遮った、「すみの拵える旅切手は二枚、おれの分は女房伴れだぜ、江戸をぬけるためには女が必要だ、夫婦者なら関所も安心してとおれる、そのためにこういう手筈を組んだんだ、そうじゃねえのか」

「それはそうだが、しかし女はほかにだっているぜ」