후리가나로 읽는 일본 고전
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ひとりすもう
ひとりすまう
織田 作之助
織田 作之助의 ひとりすまう(ひとりすもう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 20,706자 · 40화면
彼は黙りこんでしまった。何か言いそうなものだと待っていたが無駄だった。そうなると、ぼくが一言なかるべからず、と思ったのだが、さて何を言ったものかと考えながら、結局自分が今言った言葉にひきずられて、
「苦々しく思っていて誘惑されるということはあり得ることでしょうね。反感がかえって惹きつけさせてしまうという風に。また、浮気な女には誰も眼をつけるものだし……」と言った。それではまるで轡川の弁護をしている様なものであって、ぼくの意にそぐわないこと甚しかったが、そんなことを言い出したのは、そういう知ったか振りなことを言ってみたい虚栄心からだったのだろう。尊敬していると言われたことが未だ快く頭の中に残っていたのだ。
「そうです。そうです。巧いことを言った、あなたは」と轡川はひどく感心したという調子で言ったので、ぼくはすっかり良い気持になってしまった。それで自然ぼくの心は自分自身の言った言葉にごまかされてしまい、轡川の言葉を信ずる方向に傾いて来て、明日子を覆うていたベエールが次第にとれ始め、明日子は単に男を求める浮気女に過ぎないのではないかと思われて来た。ぼくは彼女が轡川に辱しめられた後も関係を続けて来たことを、明瞭には分らなかったが漠然と何か女というものの「弱さ」