후리가나로 읽는 일본 고전
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ふるさとによするさんか
ふるさとに寄する讃歌
坂口 安吾의 ふるさとに寄する讃歌(ふるさとによするさんか)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,184자 · 13화면
年と共に隆盛である幸福を、歌うように彼は告げた。私は、よろこばしげに笑った。幌がふるえた。ビヤホールに一人の女給が、表戸を拭いていた。車夫の家で、私達は水瓜を食べた。
彼女の家に、別の家族が住んでいた。幼かった少女が、背をもたせて電線を見ていた門は、松の葉陰に堅く扉を閉じていた。三角の陽が影を切った。
私は耳を澄ました。私は忍びやかに通りすぎた。私は窓を仰いだ。長くして、私はただ笑った。私は海へ行った。人気ない銀色の砂浜から、私は海中へ躍り込んだ。爽快に沖へ出た。掌は白く輝いて散乱した。海の深さがしずもっていた。突然私は死を思い出していた。私は怖れた。私の身体は、心よりも尚はやく狼狽しはじめていた。私の手に水が当らなくなっていた。手足は感覚を失った。私の吐く潮が、鋭い音をたてた。私は自分が今吹き出していい欲望にかられていることを、滑稽な程悲痛に、意識した。私は陸へ這い上った。私は浜にねた。私は深い睡りにおちた。
その夜、病院へ泊った。私は姉に会うことを、さらに甚しく欲しなかった。なぜなら、実感のない会話を交えねばならなかったから。そして私は省るに、語るべき真実の一片すら持たぬようであった。