후리가나로 읽는 일본 고전
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ふるさとによするさんか
ふるさとに寄する讃歌
坂口 安吾의 ふるさとに寄する讃歌(ふるさとによするさんか)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,184자 · 13화면
風景が窓を流れすぎるとき、それらの風景が私自身であった。望楼の窓から、私は私を運んだ。私の中に季節が育った。私は一切を風景に換算していた。そして、私が私自身を考えた時、私も亦、窓を流れた一つの風景にすぎなかった。古く遠い匂がした。しきりに母を呼ぶ声がした。
私は、求めることに、疲れていた。私は長い間ものを求めた。そのように、私の疲れも古かった。私の疲れは、生きることにも堪え難いほど、私の身体を損ねていた。私は、ときどき、私の身体がもはや何処にも見当らぬように感じていた。そして、取り残された私のために、淡い困惑を浮べた。私の疲れは――たとえば、茱萸の枝に、私は一匹の昆虫を眺めているのであった。昆虫は透明な羽をかぼそく震わせていた。私は私の身体が、また透明な波であることに気付いていた。それは靄よりも軽い明暗でしかなかった。昆虫の羽の影が、私の身体にあわく映ってゆれた。赤熱した空気に、草のいきれが澱んでいた。昆虫は飛び去った。そしてその煽りが鋭く私の心臓を搏撃したように感じられた。太陽のなかへ落下する愉快な眩暈に、私は酔うことを好んだ。
長い間、私はいろいろのものを求めた。