후리가나로 읽는 일본 고전
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みさごのすし
みさごの鮨
泉 鏡花
泉 鏡花의 みさごの鮨(みさごのすし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,198자 · 47화면
この時であった。
夜も既に、十一時すぎ、子の刻か。――柳を中に真向いなる、門も鎖し、戸を閉めて、屋根も、軒も、霧の上に、苫掛けた大船のごとく静まって、梟が演戯をする、板歌舞伎の趣した、近江屋の台所口の板戸が、からからからと響いて、軽く辷ると、帳場が見えて、勝手は明い――そこへ、真黒な外套があらわれた。
背後について、長襦袢するすると、伊達巻ばかりに羽織という、しどけない寝乱れ姿で、しかも湯上りの化粧の香が、月に脈うって、ぽっと霧へ移る。……と送って出しなの、肩を叩こうとして、のびた腰に、ポンと土間に反った新しい仕込みの鯔と、比目魚のあるのを、うっかり跨いで、怯えたような脛白く、莞爾とした女が見える。
「くそったれめ。」
見え透いた。が、外套が外へ出た、あとを、しめざまに細りと見送る処を、外套が振返って、頬ずりをしようとすると、あれ人が見る、島田を揺って、おくれ毛とともに背いたけれども、弱々となって顔を寄せた。
これを見た治兵衛はどうする。血は火のごとく鱗を立てて、逆に尖って燃えた。
途端に小春の姿はかくれた。
あとの大戸を、金の額ぶちのように背負って、揚々として大得意の体で、紅閨のあとを一散歩、贅を遣る黒外套が、悠然と、柳を眺め、池を覗き、火の見を仰いで、移香を惜気なく、酔ざましに、月の景色を見る状の、