후리가나로 읽는 일본 고전
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らんのはな
らんの花
小川 未明
小川 未明의 らんの花(らんのはな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N3. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N3 · 중급 · 신자체·신가나 · 4,095자 · 9화면
しかし五月の半ばでしたから、木々のこずえは、生気がみなぎって光沢を帯び、明るい感じがしました。谷には、雪があって、わずかに底を流れる水の音がしたけれど、その音を聞くだけで、流れの姿は見えませんでした。そして雪の消えたがけには、ふきのとうが萌え、岩鏡の花が美しく咲いていました。
峠に立つと山の奥にも山が重なり返っていました。それらの山々は、まだ冬の眠りから醒めずにいます。この辺は終日人の影を見ないところでした。ただ、友を呼ぶ、うぐいすの声がしました。かわらひわが鳴いていました。まれに、やまばとの声がきこえてきます。
「ああ、いい薫りが……らんの香いだ!」
白い花の咲くらんのあるところへきたという喜びが、強く私を勇気づけました。しかしながら、このとき、白い雲が、谷を見下ろしながらいきました。
「花は、神さまに見せるために咲いているのだ。花を愛するなら、らんを取ってはいけない。」
私は、はっきりと雲の言葉を耳にきくことができました。けれど、私は、それに従わなかったのです。石から足を踏み外すと、谷底へ墜落して、左の手を折りました。この不具になった手をごらんください。