일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わがまち

わが町

織田 作之助

織田 作之助의 わが町(わがまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 93,840자 · 186화면

아오조라 문고

君枝はその方の案内に、混雑時など、

「△△方面へお越しの方はございませんか」

と、ひっきりなしに叫び、声も疲れた。

馴れぬ客はまごつき、運転手も余り歓迎せぬ制度ゆえ、案内嬢は余程の苦労が要る。親切・丁寧・敏速でなくてはいけぬと、監督は口癖だった。

しかし、君枝は、そんなにまで勤めなくともと監督が言うくらい、熱心で、愛嬌もあり、客の捌きも申し分なく、親切週間に市内版の新聞記者が写真と感想をとりに来て、美貌のせいもあり、たちまち難波駅の人気者になった。

小柄の一徳か、動作も敏捷で、声も必要以上にきんきんと高く、だから客たちは、ほう綺麗だなと思っても、うっかり冗談を言いかける隙がなかった。

自分でも、難波駅の構内から吐きだされて来る客を、一列に並ばせて、つぎつぎと捌いて行く気持は、なんとも言えず快いと思った。

けれど、何千という数の客を捌き終って、交替時間が来て、日が暮れ、扉を閉めた途端にすっとすべりだして行く最後の車の爆音を聴きながら、ほっと息ついて靴下止めを緊めなおしていると、ふと、

「お祖父(じ)やんは人力車アで、孫は自動車(えんたく)の案内とは、こらまたえらい凝って考えたもんやなあ」