후리가나로 읽는 일본 고전
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わがまち
わが町
織田 作之助
織田 作之助의 わが町(わがまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 93,840자 · 186화면
「へえ、あんたみたいな別嬪さんが……?」
便利屋の主人は驚ろいたが、配達の手伝いなら、時間に縛られることが無いので、看病の合間に出来るし、足には自信があると案外君枝が本気らしかったので、
「そんなら自転車に乗ってくれまっか」
手当てはもとよりたいしたことは無く背を焼かれるような病院の払いには焼石に水だったが、けれど全くはいらぬよりはましだと、君枝は早速自転車の稽古をはじめた。ひとつには、そうして人手不足の際に働くということが、入院して働けぬ次郎の代りをつとめることにもなろうという気持もあった。
ところが、ハンドルを握ったとたんに、もう君枝は尻餅をついて、便利屋の前はたちまち人だかりがした。
君枝は鼻の上に汗をためて、しきりに下唇を突きだして跨り、跨り、漸くのことで動きだすと、
「退(ど)いとくれやっしゃ。衝突しまっせ。危のおまっせ」
と、金切声で叫び、そして転んで、あはははと笑った。
亭主が怪我をして入院しているというのに、この明るさはどこから来ているのかと、便利屋の主人はあきれた。
翌日から君枝は、病院へ便利屋の電話が掛ると、いそいそと出掛け、リヤカーをつけて配達にまわった。