후리가나로 읽는 일본 고전
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わがまち
わが町
織田 作之助
織田 作之助의 わが町(わがまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 93,840자 · 186화면
柳吉と蝶子が高津神社坂下に間口一間、奥行三間半のちっぽけな店を借りうけてはじめた剃刀店の売り出しの東西屋らしいと、きいて君枝にもおぼろげに判った。
「ひとつうちのお父つぁんの天婦羅の店の前で、景気ようやっとくれやす」
蝶子は東西屋に言ったのであろう、東西屋は今朝蝶子たちの店の前でやったのと同じくらい念入りに賑やかに口上を述べた。
朝日軒の敬吉が出て来て、
「種さん、おまはんもこいで一安心やな」
と、言うと、
「さいな。売れてくれると宜しおまっけど、さて開いて見たら、耳かきぐらいしか売れへんのとちがいまっか」
種吉はちょっと照れた。お辰はすかさず、
「敬さん、剃刀でもシャンプーでも用あったら、注文したっとくなはれや」
と、言った。
東西屋が天婦羅をふるまって貰って、行ってしまうと、にわかに黄昏れて来た。
日の丸湯へ戻り、ふと女湯の障子にはめられた赤、紫、黄、青の色硝子に湯槽の湯がゆらゆらと映って、霞んでいるのを、いつもとちがうしみじみとした美しさだと見上げていると、
「上り湯ぬるおまっせ」
羅宇しかえ屋のお内儀の声がし、暫らくすると、季節はずれの大正琴の音がきこえて来た。