후리가나로 읽는 일본 고전
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わがせいしんのしゅうい
わが精神の周囲
坂口 安吾의 わが精神の周囲(わがせいしんのしゅうい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,670자 · 32화면
私は京都の標準語を習うことが目的でもないが、特に私流にアンバイして、作中の各人物に個性的な言葉を与えなければならないからであった。
私は助手を雇わずに、京都のまんなかへ潜在して、出来るかぎり多くの人物と語り合い、多様な言葉を観察して、その中から、私流に幾つかの言葉の個性を発明しようと考えた。そして私は京都へ向った。そして、この旅行が失敗に終った。言葉の発明に失敗したわけではないが、最も単純に、体力的に敗北してしまったのである。今年の元日以来スチームが通うようになったが、昨年の暮には、東海道線にはスチームが通じていなかった。車中の寒気にふるえ、絶え間なく流れでる洟汁と、こみあげる吐き気に苦しんだ。京都へついた私は、まったく船酔いに似て、寒気と吐き気に苦悶し、半死半生のていであった。京都の旅館へついて、そのまゝ正月の一週間をねこんでしまった。体力的に消耗しきって、落武者の如く東京へひきあげたが、この旅行への期待と希望が大きかっただけに、私の落胆は甚大であった。しかし私は勇気を落さず、不自由を忍び、京都弁につかえながら、第二章を書きすゝめた。だが、私の頭は、もう、うまく廻転してくれなかった。