일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひきょうもの

カインの末裔

有島 武郎

有島 武郎의 カインの末裔(ひきょうもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,876자 · 52화면

아오조라 문고

彼は矢部と監督との間に何か話合いがちゃんとできているのではないかとふと思った。まして父がそううたぐるのは当然なことだ。彼はすぐ注意して父を見た。その眼は明らかに猜疑の光を含んで、鋭く矢部の眼をまともに見やっていた。

最後の白兵戦になったと彼は思った。

もう夕食時はとうに過ぎ去っていたが、父は例の一徹からそんなことは全く眼中になかった。彼はかくばかり迫り合った空気をなごやかにするためにも、しばらくの休戦は都合のいいことだと思ったので、

「もうだいぶ晩くなりましたから夕食にしたらどうでしょう」

と言ってみた。それを聞くと父の怒りは火の燃えついたように顔に出た。

「馬鹿なことを言うな。この大事なお話がすまないうちにそんな失礼なことができるものか」

と矢部の前で激しく彼をきめつけた。興奮が来ると人前などをかまってはいない父の性癖だったが、現在矢部の前でこんなものの言い方をされると、彼も思わずかっとなって、いわば敵を前において、自分の股肱を罵る将軍が何処にいるだろうと憤ろしかった。けれども彼は黙って下を向いてしまったばかりだった。そして彼は自分の弱い性格を心の中でもどかしく思っていた。