일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひきょうもの

カインの末裔

有島 武郎

有島 武郎의 カインの末裔(ひきょうもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,876자 · 52화면

아오조라 문고

送って来ちゃいけませんよ」

それから矢部は彼の方に何か言いかけようとしたが、彼に対してさえ不快を感じたらしく、監督の方に向いて、

「六年間只奉公してあげくの果てに痛くもない腹を探られたのは全くお初つだよ。私も今夜という今夜は、慾もへちまもなく腹を立てちゃった。じゃこちらがすっかりかたずいたうえで、札幌にも出ておいでなさい。その節万事私のほうのかたはつけますから。御免」

「御免」という挨拶だけを彼に残して、矢部は星だけがきらきら輝いた真暗なおもてへ駈け出すように出て行ってしまった。彼はそこに立ったまま、こんな結果になった前後の事情を想像しながら遠ざかってゆく靴音を聞き送っていた。

その晩父は、東京を発った時以来何処に忘れて来たかと思うような笑い顔を取りもどして晩酌を傾けた。そこに行くとあまり融通のきかない監督では物足らない風で、彼を対手に話を拡げて行こうとしたが、彼は父に対する胸いっぱいの反感で見向きもしたくなかった。それでも父は気に障えなかった。そしてしかたなしに監督に向きなおって、その父に当たる人の在世当時の思い出話などをして一人興がった。

「元気のいい老人だったよ、どうも。