일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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カストリこうじつろく

カストリ侯実録

久生 十蘭

久生 十蘭의 カストリ侯実録(カストリこうじつろく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,619자 · 31화면

아오조라 문고

ものがなくなった。

ルイ十七世がタンプルで死んだといわれた年から数えて三十三年目の一八二八年の四月、ルイ十七世なりと名乗るアンリ・ルイ・ヴィクトアール・エベール・リシュモンという男が、厖大な書類入れを携えて巴里にあらわれ、ノルマンディ及びナヴァール王領地の所有者たることを認知してほしいという請願状を仏蘭西政府に提出した。

リシュモンが巴里王室裁判所へ提示したのは、出生証書、受洗証明書、爵位勅許状、土地領有権の証拠になる認承済の大きな玉璽で飾られた書類の写し、その他、形式は完璧で適法の所有者たることを示していたが、猶、ルイ・シャルルがタンプルへ送られたとき着ていた空色天鵞絨の服の飾帯も持っていて、この方も間然するところがなかった。

リシュモンの語るところによると、リシュモンのルイ十七世を救いだしたのはシモンの妻のジャンヌで、一七九四年の十二月七日の夜、洗濯物を入れる大型のバスケットに忍ばせてタンプルの外へ運びだし、身代りにブレアールという聾唖の孤児を入れて置いたというのである。

リシュモンは弁護士ソンブリュウを代訴人にして、土地所有権返還を要求すると同時に、不在中の土地収益金及び地方税金の決済と補償の交渉を開始した。