후리가나로 읽는 일본 고전
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カストリこうじつろく
カストリ侯実録
久生 十蘭
久生 十蘭의 カストリ侯実録(カストリこうじつろく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,619자 · 31화면
な塵埃の上にじかに寝、一筋、陽の光の差しこまぬ暗黒世界の中で、虫のようになって生きていた。
七月二十七日、ロベスピェールが倒れてここに恐怖政治が終った。その日、議員ポオル・ド・バラッス子爵が太子を見にタンプルへ出かけて行った。鉄格子を開けさせて「暗牢」の中へ入ると、一種言うにいえぬ悪臭がたちこめ、鼠の巣のように襤褸屑を寄せ集めた異様な堆積の中に、なにものか蠢いているのがおぼろげに見えた。
提燈を持って来させて眺めてみると、それはまごう方なく、フランス王ルイ十七世の無残にも衰頽した姿であった。眼ばかりあやし気に光る小動物そのままの行態で、容貌はさながら死人のよう。手足は※(「毬」の「求」に代えて「鞠のつくり」、第4水準2-78-13)のように膨れ、背中は曲り、頭はぞっとするような吹出物と瘡蓋に蔽われ、指の股には壁蝨が食いこみ、腹のあたりにわずかに纒いついている衣服の名残には、虱と南京虫が布目も見えぬほどに這いまわっていた。
こういう惨憺たる境界で、半年以上も生きながらえていたというのは奇蹟であった。バラッス子爵が、「こんなところでよく生きていなさいました」