후리가나로 읽는 일본 고전
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『ぐうぞうさいこう』じょげん
ゼエレン・キェルケゴオル
和辻 哲郎
和辻 哲郎의 ゼエレン・キェルケゴオル(『ぐうぞうさいこう』じょげん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 101,567자 · 212화면
この一つのほかに事実はない。「あの時ああすれば」という感じは、この事実が必然でなかったと主張するにほかならない。しかし果たしてこの唯一の事実が必然でなかったのか。ほかにも歩まるべき道があったのか。私にはそう思えない。「事件の起こる前には道はない、起こった時にはただ一つの道があるのみだ、」という言葉は、私には動かし難い真実として響く。
しからばこの必然性はどこから来るか。私は思う、我々の意志の関する限りにおいては恐らくそれは我々の性格から来るだろう。「性格は運命だ。」我々はこの運命を脱れることができない。
「あの時ああすればこうはならなかった」という運命への反撥心は、要するに事実において(無意識的にではあるが)自己の性格に対する抗議である。しかもそれは無意識的なるゆえに、自己そのものを責めることをせずしてむしろ漠然とある「不運」というごときものを呪う気持ちになる。ここに迷妄と怯懦とのひそむことを忘れてはならない。一つの不幸を真に意義深く生かす所の力は、あくまでも自己自身についての微妙な、鋭敏な、厳格な認識と批評とである。事実の責任を他に嫁せずして自己に帰することである。