일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ドーヴィルものがたり

ドーヴィル物語

岡本 かの子

岡本 かの子의 ドーヴィル物語(ドーヴィルものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,723자 · 44화면

아오조라 문고

暁の空に負けて赤黄いろく萎びかけたシャンデリヤの下で小田島が帳場の男に、イベットが確に泊って居るかどうかを尋ね合せて居ると、二三組の男女が玄関から入って来た。男はタキシード、女は大概ガウンを羽織り、伯爵夫妻とでもいうような寛な足取りで通って行く。次に誰の眼にも莫連女と知れる剥き出しの胸や腕に宝石の斑張りをした女が通った。何れドーヴィルストックの名花の一人であろう凄い美人だ。彼女の眼は硝子張りのようにただ張って居る。瞳を一ミリと動かさずに通りすがりの男の消費価値を値踏みするこの種の女の何れもが持ち合して居る眼だ。

小さい靴の踵で馳ける音、それに引ずられて馳ける男の靴の音がして一組の男女がまた玄関から入って来た。小田島は「やあ」と日本語で云って仕舞った――イベットの服装は襞がゴシック風に重たく括れ、ラップの金銀の箔が警蹕の音をたてて居る。その下から夜会服の銀一色が、裳を細く曳いて居る。若し手にして居る羽扇が無かったら、武装して居る天使の図そっくりだ。彼女の面長で下ぶくれの子供顔は、むしろ服装に負けて居る。連の男は年老った美男だ。薄い皮膚の下に複雑な神経を包んで居るようで、何事も優雅で自分へ有利に料理する老獪さを眼の底に覗かして居る。