후리가나로 읽는 일본 고전
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ニイチェについてのざっかん
ニイチェに就いての雑感
萩原 朔太郎
萩原 朔太郎의 ニイチェに就いての雑感(ニイチェについてのざっかん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,938자 · 14화면
「ツァラトストラ」の初版が、僅かにただ三部しか売れなかつたといふ歴史は、この書物の出版当時に於て、これを理解し得る人が、全独逸に三人しか居なかつたことを証左して居る。彼の著書の中で、比較的初学者に理解し易いと言はれ、したがつて又ニイチェ哲学の入門書と言はれるアフォリズム「人間的な、あまりに人間的な」でさへも、相当に成育した一般の文化常識と、特に敏感な詩人的感覚とを所有しない読者にとつては、決して理解し易い書物ではない。
ニイチェの理解に於ける困難さは、彼の初期に於ける少数の著書論文(悲劇の出生など)を除いて、その後の者が多くアフォリズムの形式で書かれて居ることにある。彼がこの文章の形式を選んだのは、一つには彼の肉体が病弱で、体系を有する大論文を書くに適しなかつた為もあらうが、実にはこの形式の表現が、彼のユニイクな直覚的の詩想や哲学と適応して居り、それが唯一最善の方法であつたからである。アフォリズムとは、だれも知る如くエッセイの一層簡潔に、一層また含蓄深くエキスされた文学(小品エッセイ)である。したがつてそれは最も暗示に富んだ文学で、言葉と言葉、行と行との間に、多くの思ひ入れ深き省略を隠して居る。