후리가나로 읽는 일본 고전
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ノンシャランどうちゅうき
ノンシャラン道中記
久生 十蘭
久生 十蘭의 ノンシャラン道中記(ノンシャランどうちゅうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,515자 · 27화면
何を隠しましょう。私はこの一月に二十万ズロオチイ、つまり二十万法を持ってモンテ・キャアロに参りました。実はこれを百倍にして波蘭土の戦債を払うつもりだったのでございます。さて、球賭盤の象牙玉に連れて廻る、人の運などというものは、本当に不思議なものでございますわ。一時は十五万法以上も勝ち越して、「凄腕の波蘭土女」とまで綽名された私も、落目になると恐ろしいもので、赤へ賭ければ黒と出る、3へ張れば4と出るというわけで、勝ちあげた十五万法は朝日の前の霜と消える。そうなると焦るからたまりません。覚えのない三十・四十をやる、銀行賭博をやる、手持ちの二十万法は、たった三日のうちに、みな指の間からずり落ちて、残ったのがわずか三百法。そこで思い付いたのがこの花馬車競技でございます。一等賞を取れば五千法。……これに限ると、四輪馬車に馭者をつけて一日二百五十法で借り、「生きた花馬車」を作りました。もともと花を買う金などはないので、花は、――薔薇の模様の着物を着た、つまり私自身なんでございました。さて、その後の次第はもうお話申しあげるまでもないことでございます。ただ今手元にありますのは、五十文の真鍮玉一つ。